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マラコット深海 [本と雑誌]

今月のSFノルマはコナン・ドイル。

解説によると最晩年の作だそうで、このころ心霊関連に傾倒していたといわれるドイルらしい作となっています。

といっても、オカルトマンセーな話でなく、SFとして相当先見の明のある快作に仕上がっておりますね。先日読んだ「霧の国」より、こちらの方が僕としては好みです。

舞台は大西洋。

高名だが気難しい学者マラコット教授と、彼の助手の好青年サイアラス・ヘッドリー。そして荒っぽいがここぞという時に頼りになる度胸一発の製鋼所職工ビル・スキャンランが主人公。

それまで誰も想像だにしない深海探査に挑むべく、特別仕立ての船と装備を携えた一行が、驚くべき海底の世界と、かつて大西洋に沈んだ大文明の残り香と出会うお話です。

鋼鉄製の箱にしつらえられた部屋を船からつるし、深海を直接その目で見る深海調査というのは、まさに現代の深海探査船での調査の先取りにほかならず、そこから描かれる驚くべき深海の描写は実に生々しく、真に迫っております。

しかし意欲的な探査は向こう見ずな試みでもあり、船と部屋をつなぐ鋼鉄のロープは、奇怪な海底の蟹により切断され、哀れ一行は深海の底で捕らわれの身となってしまいます。

最早酸素が尽きる24時間後の死を待つばかりとなった彼らを救ったのは、なんと深海を生活の場とする古代から生き続けた人間たち、アトランティスの末裔だったのです。

驚くべき技術力で、大陸沈没という悲劇から生き延び、これまで生きながらえてきた彼らとの交流で、一行はさらに驚きの日々を送るのです。

やがて一行を契機とした未曽有の危機がこの海底の理想世界を襲うことになるのですが…

ここから先は呼んでいただくのが良いかと思います。


全体的に、深海を舞台とした未知との遭遇や、未開の世界の探検、次々に訪れるスリルとサスペンス。そしてそれらを痛快に切り抜けていく一行の姿とみょ見どころ、見どころ満載の1冊でした。

大変面白い読み物でした。おすすめ。


マラコット深海 (1962年) (創元推理文庫)

マラコット深海 (1962年) (創元推理文庫)

  • 作者: コナン・ドイル
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1962
  • メディア: 文庫



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