So-net無料ブログ作成
検索選択

時計仕掛けのオレンジ [本と雑誌]


時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)

時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)

  • 作者: アントニイ・バージェス
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2008/09/05
  • メディア: ペーパーバック


今月のSFノルマはアントニイ・バージェス。

ビブリア古書堂の事件手帳で触れられていた本で、気にはなっていたのが現物が見つからず。


ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)

ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)

  • 作者: 三上 延
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2011/10/25
  • メディア: 文庫


先日たまたま出かけた鎌倉(http://tenkamutekinomuichi.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27)で完全版を入手したのでさっそく読んでみました。

オビにR-18を歌っている通り、大変道徳上よろしくない小説です。

主人公は無軌道な暴力に明け暮れる少年、アレックス。

盗みや喧嘩、殺し合いに暴行、麻薬と、悪いことは空気のように行い、テンションをあげていく、いわゆる「今時の若者」を、極端に克明に描いた人物です。

それなりに頭も切れるので、同じ世代との抗争やら警察沙汰やらをうまく切り抜けていきますが、ある時仲間の裏切りに会い、遂に刑務所に入ってしまいます。

そこで施されたのが、新法によって提唱された、人格矯正手術とでもいうべき代物。

薬物と強烈な条件付けにより、暴力などに凄まじい抵抗感を覚えるようにされて今うのです。

犯罪の減少のための切り札とされている、この新法は万人に歓迎されているわけではなく、人格を否定するものとして強力な反対運動も行われています。

アレックスハその双方から広告塔として運命を弄ばれていくのです。

上記の通り、内容は暴力に彩られた、大変刺激的な物です。

面白いかというと、おもしろいのですが眉を顰める内容でもあり、読者を選ぶ本と感じました。

ですが解説にもあるような、独特のスラングを多用したアレックスの一人称で描かれる世界は、妙なリアリティと不思議な世界観を持っていて興味深いです。

また一人称ですので、読者はアレックスの見ている世界を読み進めていくのですが、読みながら、たぶんアレックスじゃない人には、この世界は別のように見えているのだろうな、とも感じることができ、想像力が刺激される本でもありました。

正直今までに読んだことのない感触の本でしたが、これはこれで面白く。

眉をひそめながらも、結末まで一気に読ませてしまう勢いがありました。

視点により様々な側面を見せると想像させる世界。

しいたげる立場から弄ばれる立場への逆転。

などなど、いろいろな二面背反性を見せる作品でありました。

刺激的な読書ですね。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL: